RF全日本ルール

第1条 試合概要

第1項
試合はパンチ、キック等の打撃技、投げ技、関節技、絞め技によるノックアウト及びギブアップにて勝敗を決する総合格闘技ルールとする。

第2条 階級制(ウエイト制)

第1項
試合は、部門別体重による階級制とし、各クラスのウエイトリミットは以下の通りである。
(1)青年男子の部・マスターズの部
  1. 55キロ以下級
  2. 60キロ以下級
  3. 66キロ以下級
  4. 73キロ以下級
  5. 81キロ以下級
  6. 無差別級
(2)女子の部
  1. 48キロ以下級
  2. 52キロ以下級
  3. 57キロ以下級
  4. 63キロ以下級
  5. 無差別級
第2項
計量時に出場階級の体重を超過した場合失格となる。
また無差別級においては、申請体重の3kg以上オーバーすると失格となる。

第3条 試合時間

第1項
青年男子・女子の部=試合時間5分間とする。(判定時に技有以上の差がない場合3分間の延長戦となる)
マスターズの部=試合時間試合5分間で行う。(延長戦なし)
第2項
グランド時間は1分30秒、回数無制限とし、経過後には開始線に戻り、スタンドから再開する。
第3項
主審の「時間ストップ」のコール、又は、ジェスチャー以外は時間を止めない。
第4項
主審の「グラウンド」コール後、グラウンドの時間とする。グラウンド時間内に選手がスタンド状態となった場合には、主審が「スタンド」とコールし続行する。
第5項
マスターズの部では延長戦は行わないものとする。
また青年男子・女子の部の場合延長戦後の再延長は行わない(=マスト制)

第4条 服装

第1項
服装試合は安全性と公正を期するため、禅道会技術部の認める市販の清潔な空手着を着用する(柔道着・柔術着の着用を禁ずる)。
第2項
禅道会会員は禅道会技術部指定の空手衣のみ可とする。
第3項
男子は空手衣の下(上半身のみ)には何も着用してはならない。
第4項
袖等を短く切ったり、変形させる等あらゆる改造を禁止する。
また、袖を捲くるのは肘上までとする。

※始めから、もしくは試合において原型を異したもの(切れたりしたもの)も次の試合で使用することを禁ずる場合が有る。

第5条 防具

第1項
試合は以下の防具の着用を義務づける。
  1. 指定ヘッドギア
  2. マウスピース
  3. 指定オープンフィンガーグローブ
  4. ファウルカップ(男子のみ)

ファウルカップ・女子のアブスメントガード(任意)は個人のものを使用して良いものとする。
マウスピース・アブスメントガードは市販の物を持ってくる。

第2項
防具を改造、変形させたり、傷を付けたりしてはならない。
第3項
上記の防具がない状態での試合を禁ずる。用意できない場合は失格となる。

第6条 皮膚等へのワセリン塗布

第1項
出場選手は皮膚の保護の為、ワセリンを目の周囲に塗ることを認める。
尚、顔以外の部分に油脂類及び、化粧品類、整髪料などを身体や頭髪に塗布することを禁ずる。

第7条 バンテージ及びテーピング・サポーター等について

第1項
バンテージ・テーピング・サポーター等の使用及び、指定のグローブを除くいかなる物も手に装着することを禁ずる。
但し、サポーター及びテーピングは大会副審判長もしくは代行で指名された者の許可を得れば使用を認める。

第8条 試合場

第1項
試合場は空手道禅道会技術部の指定及び認可する赤と青のマット(10×10)、もしくは畳(10×10)で構成された物とする。

第9条 審判

第1項
試合は以下の要員を配置する。

※なお、各要員は禅道会技術部主催の技術講習会及び合宿等で行われる審判講習会において受講し、合格した各クラスの審判認定員が行なう。

(1)主審1名 (2)副審2名~4名 (3)監査1名
第2項
主審:選手の安全確保を最重要視した、レフリングの義務を負い、試合に対して進行決着させる権限を有する。
全日本大会時、またそれに類する大会時には主審がCCDカメラを装着するか映像を撮影する。
第3項
副審:選手の安全確保を重要視し、主審の公正明大なレフリングの補助を行なう。
第4項
監査:主審の補佐役として、審判講習を受講し、審判技術に習熟したものを「監査役」として配置し安全性、公正性を第一義とした試合の進行に際し主審、副審の判定・進行等に不備 が生じたと思われる時はCCDカメラまたは撮影動画の映像を主審・副審・監査と確認し、助言や審議の相談役を行なう。
第5項
試合終了の判定時は、監査と副審の旗数により勝敗を決する。過半数の旗があがった方の判定勝ちとなる。
第6項
試合間の旗使用(一本、技有り、反則、場外反則、場外、未確認等)は副審が行ない、監査は試合終了の判定時以外は旗を置き、安全性と公正性に基づいた試合進行の補佐役に従事する。

第10条 勝敗の判定

第1項:一本勝ちの定義
  1. 3秒以上のダウン。
  2. 6秒以上の戦意喪失。
  3. 絞め技、関節技によるギブアップ。
  4. 技有り2つによる合わせ一本。(マスターズは技有り 以上で一本となる)
  5. 危険防止の為、主審判定によるテクニカルノックアウト。
  6. 相手選手が反則を4回、もしくは悪質な反則により失格した場合。
  7. 相手選手が場外反則を7回した場合。
第2項:技有りの定義
  1. 3秒以下のダウン(マスターズの部を除く)。
  2. 6秒未満の戦意喪失。
  3. 相手選手が反則を3回、または悪質な反則により主審が判断した場合。
  4. 相手選手が場外反則を5回した場合
第3項:場外反則による優勢勝ち
相手選手が場外反則を3回行なった場合は、技有りに次ぐポイントとなり、技有り以上の差が無い場合には、どんなに試合を有利に進めていても場外反則を3回している選手の負けとなる。
第4項:優勢勝ちの定義
試合終了時において「一本」「技有り」「場外反則3回以上」等の差が無い場合は、副審 2名と監査1名の計3名による旗判定により勝敗を決する。

※判定の基準は、攻撃による試合全体の主導権(=リングゼネラルシップ)をいかに掌握したか判定するものとする。

第11条 試合において認められる攻撃

第1項:スタンド状態での有効な攻撃
  1. 打撃技 :パンチ、蹴り、膝蹴り、頭部と顔面以外への肘打ちと頭突き
  2. 上記以外の技 :投げ技、倒し技、絞め技、関節技
第2項:グラウンド状態での有効な攻撃
  1. ポジション・押さえ込みの時、 顔面以外への打撃攻撃(スタンド状態に準ずる)
     顔面への横からのパンチ(後頭部をマットまたは床と挟み込まないパンチ) 絞め技、関節技
  2. ノンポジション・ガードポジションの時
     顔面以外への打撃攻撃(スタンド状態に準ずる)
     顔面へのパンチによる攻撃、絞め技、関節技
  3. ハーフグラウンドの時
     顔面以外への打撃攻撃(スタンド状態に準ずる)
     顔面へのパンチによる攻撃、絞め技、関節技

※グラウンド時、マスターズ・女子は顔面のいかなる攻撃も禁止
また青年の部において16㎏以上の体重差がある場合は顔面へのいかなる攻撃も禁止となる※第13条反則行為参照

第12条 スタンド・グラウンドポジションの定義

第1項:スタンド状態の定義
体の足の裏以外がマット(床)に触れてない状態をいう。タックル等を失敗して膝や手が床についている場合もグラウンド状態と見なす。
第2項:グラウンド状態の定義
足の裏以外の部分が継続的にマット(床)に触れている状態をいう。
第3項:ポジション・押さえ込みの定義
相手をコントロール出来る姿勢、位置を意味し、ベルトラインより上体を制した場合をポジション、横四方、上四方、縦四方、袈裟固め、バックマウントを取った状態を押さえ込みという。

※亀状態の定義は、下になっているものが体の正面を床に向け片手(肘・腕)でも床又は相手に着けている状態を言う。

※亀状態のものを攻撃する場合はポジションを取った状態に準ずる。

第4項:ハーフグラウンドの定義
双方がグラウンド状態とスタンド状態に分かれている場合をいう。

※下の者が打撃攻撃をする場合は、スタンド状態で認められている打撃攻撃に準ずる。

※マスターズ及び女子の部の試合では、上下関係なく、頭部・顔面への打撃攻撃は一切禁止。

第5項:
タックルに対してのカウンター攻撃はスタンド状態に準ずるが、一度切った後、及び、グラウンド状態からのタックルに対しての頭部・顔面への蹴り(膝蹴り)攻撃は禁止する。

※ポジションを取っている場合(横四方固め・縦四方固め・上四方固め・袈裟固め・バックマウント等の押さえ込み等)においては頭部・顔面に対する攻撃は垂直攻撃以外(床とパンチで頭部、顔面を挟まないように)のパンチによる連打攻撃が認められる。(顔面への肘打ち・膝蹴り頭突きは禁止)

※双方上も下も無い状態(足関節を取り合っている状態等)ではスタンドの攻撃に準ずるが、マット(床)と挟み込むように蹴ってはならない。
腕拉十字固め等でキャッチしている場合は、ポジションを取っている状態と同等と見なし有効な打撃もこれに準ずる。
但し、キャッチが解けた場合には、双方上も下もない状態と見なす。

第6項:打撃以外の攻撃
3本以下の指を決めること以外の全ての絞め技、関節技を認める。
グラウンド状態とスタンド状態の接点において、主審のコール「グラウンド及びスタンド」が一時的間に合わなかった場合(素早いタックル等によりグラウンド状態になり「グラウンド」のコールする前に、グラウンド状態では反則となる攻撃をした場合等)には、選手は自発的にルールを順守しなければならない。

※認められる攻撃を違反した場合には故意、過失を問わず反則とする。

第13条 場外

第1項:場外の定義と進行
赤マット(畳)外側ラインを境に内側を場内、外側を場外とし、場外に体の半分以上が出た場合には試合をストップし中央で「場外反則」のコールの後に再開する。
但し、立ち組技において技の流れでライン際の微妙なところでグラウンド状態になってしまった場合やグラウンド状態でのラインの外に出た場合には試合進行の妨げにならない場所までは続行し、試合進行の妨げになる場所まで来た時は、主審の判断で「動くな」、もしくは「ドントムーブ」とのコールで選手の動きをストップし試合場内に「動くな」とコールされた状態のまま移動し「続行」のコールにより続行する。
第2項:場外反則
  1. 打撃を嫌がって、故意に場外にエスケープした場合
  2. 連打により場外に押し出された場合
  3. 組み技を嫌がって、故意に場外に出た場合
  4. グラウンド状態で故意に、試合場マットの場外及び進行不可能な場所までエスケープした場合

※上記の行為を行なった場合には、場外反則がコールされる。
試合時間内に、一本勝ちや技有りがない場合には、場外反則を3回以上行なった選手の負けとなる。
5回で相手に技有り、7回で相手の一本勝ちとなる。

第14条 反則行為

第1項:反則攻撃
  1. 顔面への頭突き、肘打ち
  2. 金的攻撃
  3. 噛み付き
  4. 脳天、後頭部、延髄、脊柱、脊髄への打撃攻撃
  5. 脳天、後頭部から落とす行為(背中から落とす行為は認める)
  6. 3本以下の指を決める行為
  7. 頭髪、喉、粘膜部分(目、鼻、耳、口、肛門等)への掴みや攻撃
  8. 帯で首を絞める行為
  9. 16㎏以上の体重差がある試合においての顔面へのグラウンドパンチ(パウンド)
    ※グラウンドの攻撃に関しては第11条に準ずる
  10. ダウンしている者への攻撃
  11. ヘッドギアやグローブを掴む行為
  12. その他非道徳的なこうげき等
第2項:その他の反則行為
  1. 審判の指示に従わない行為
  2. 応援者のヤジ等の非道徳的な行為
  3. その他大会運営に支障をきたす行為

※反則行為があった場合には、主審が1度目で「反則1」というようにコールし、3回で減点(相手に技有り)、4回で失格(相手に一本)となる。
又、通念上悪質な反則があった場合には1度目の反則であっても主審の判断により減点や失格にすることができる。

※武道として模範となるような礼儀ある試合を心がけて頂きたい。

第15条 補足

選手・審判以外の者(観客・応援者)が試合の進行に対して支障をきたす行為(野次・怒声)または妨害行為を行った場合、審判の裁量で観客・応援者に下記のようにペナルティーを与える場合がある。
1、注意(一回目)→2、警告(2回目)→3、退場(3回目)
武道・教育倫理に則した応援・行動を心がけてください。

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