第1条 試合概要
試合は、一切の打撃攻撃を禁止し、締め、関節技による一本勝ちにより勝敗を決する。双方共に一本が取れない場合には、反則・場外反則3回以上によるポイントや技有りポイントを奪取している者の勝ちとし、ポイント差のない場合には押さえ込み、関節、締め技のキャッチ等の優劣により勝敗を決する。
第2条 階級
部門別、体重無差別制にて行なう。なお、無級から黒帯まで統一で行なう場合4級以上と5級以下で部門を分ける場合等が有る。細部は主催要綱及び主催大会ルール表によるものとする。なお、4級以上のものは道着着用と裸体を選択できる。
(1)青年男子の部 (15歳以上 中学生は出場不可)
(2)女子の部 (15歳以上 中学生は出場不可)
(3)マスターズの部(試合時に35歳以上もしくは30歳以降に格闘技を始めた者)
(4)シニアの部 (試合時に45歳以上もしくは40歳以降に格闘技を始めた者)
(5)中学生の部
(6)少年部組み技 (基本的に昇級審査会)
第3条 試合時間
本 戦 | 準々決勝 | 準決勝 | 決勝戦 | 延長戦 | |
(1)青年男子の部 | 5分 | 10分 | 10分 | 10分 | 5分 |
(2)女子の部 | 5分 | 5分 | 5分 | 10分 | 5分 |
(3)マスターズの部 | 5分 | 5分 | 5分 | 10分 | 5分 |
(4)シニアの部 | 5分 | 5分 | 5分 | 10分 | 5分 |
(5)中学生の部 | 4分 | 4分 | 4分 | 4分 | 先取り1本 |
- 主審の時間ストップ又はジェスチャー以外は時間を止めない。
延長戦は成年、女子、マスターズシニアの部は立ち膝の状態から5分間行い、中学生は本戦で同点だった場合に、スタンドの状態から4分間の先取り1本勝負とする。
第4条 服装
試合は安全性と公正を期するため、禅道会技術部の認める市販の清潔な空手着又はジュウ道着、柔術着を着用する。なお、裸体で行なう場合には上半身はTシャツもしくはそれに順ずるもの、下半身はスパッツもしくは短パンとし、服装が試合進行の安全性と公正性にかけると主催者側が判断した場合にはその服装での出場を認めない。
※禅道会会員は禅道会技術部指定の空手衣のみ可とする。
※男子は空手衣の下(上半身のみ)には何も着用してはならない。
※袖等を短く切ったり、変形させる等あらゆる改造を禁止する。
※始めから、もしくは試合中原形を異したもの(切れたりした物)も次の試合に使用することを禁ずる場合がある。
○道着着用希望の選手が裸体希望の選手と対戦する場合、着用希望の選手も裸体希望の選手と同じTシャツ等での試合を行なう場合がある詳細は以下の通りである。
・4級以上の道着着用希望の選手が、4級以上の裸体希望の選手と対戦する場合は裸体(Tシャツ等)で行なう。
・4級以上の道着着用希望の選手が、禅道柔術の選手と対戦する場合は裸体(Tシャツ等)で行なう。
・5級以下の選手が4級以上の裸体希望の選手と対戦する場合は道着着用にて行なう。
・5級以下の選手が禅道柔術の選手と対戦する場合は、裸体(Tシャツ等)で行なう。
第5条 防具
基本的に防具は着用しないが、以下のものに限り着用することもできる。
(1)マウスピース (2)ファウルカップ (3)ひざサポーター
※マウスピース、ファウルカップ共に市販の物で良い。
※防具を改造、変形させたり傷を付けたりしてはならない。
第6条 皮膚等への塗布
出場選手は、油脂類及び化粧品類、整髪塗料等を身体や頭髪に塗布することを禁ずる。
第7条 テーピング及びサポーター等について
テーピング及びサポーター等の使用は認めない。但し、怪我等の理由により着用を希望する場合は大会副審判長もしくは代行として指名された者に見せて許可を得れば、その使用を認める。
第8条 試合場
試合場は空手道禅道会技術部の指定及び認可する赤と青のマットもしくは畳で構成された物とする。
第9条 審判
試合は以下の審判を配置する。なお審判は禅道会技術部主催の技術講習会及び合宿等で行なわれる審判講習会において受験したものが行なう。
- 2審制 (1)主審1名 (2)副審1名
- 主審:選手の安全確保を最重要視したレフリングの義務を負い、試合に対して進行決着させる権限を有する。
- 副審:選手の参禅確保を最重要視した主審の公正明大なレフリングの補助を行なう。
- 試合終了の判定時には主審と副審を合わせた2名の旗数により試合の勝敗を決する。各審判はどちらかの優勢もしくは引き分けを旗で示し、過半数の旗数を得た方の勝ちとなる。過半数差の無い場合は延長戦を行なう。延長戦の判定はどちらかの選手に優勢の旗を上げる。別れた場合は主審、副審の合議により勝敗を決する。
- 1審制
- 主審の役割は2審制に準ずる。
- 試合終了の判定時にはどちらかの優勢もしくは引き分けを示し、引き分けの場合は延長戦を行ない延長戦の判定はどちらかの選手に優勢を決める。
- 中学生の部のみ、投げ、転倒時等の事故防止を考慮し、主審1名、副審(判定権限はない)1名の計2名によるミラー方式を採用する。
第10条 勝敗の判定
- (1)一本勝ち
- 締め技関節技によるギブアップ及び主審が安全管理上、見込み一本とした時
- 危険防止のため主審判断によるテクニカルノックアウト
- 相手選手が反則を4回もしくは悪質な反則により失格した場合
- 相手選手が場外反則を7回した場合
- 中学生の部において時間内にポイント先取した場合
- (2)技有り
- 相手選手が反則を3回もしくは悪質な反則により主審が技有りとした場合
- 相手選手が場外反則を5回した場合
- (3)場外反則による優勢勝ち
- 相手選手が場外反則を3回行なった場合は技有りに告ぐポイントとなり、技有り以上の差がない場合には、どんなに試合を優勢に進めていても場外反則を3回している選手の負けとなる。場外反則5回で相手に技有り、7回で一本となる。
※中学生の部では、場外反則1回に付き相手に1ポイントが加算される。 - (4)優勢勝ち
- 試合終了時において「一本」「技有り」「場外反則3回以上」等の差がない場合は主審、副審の判定により勝敗を決する。
- (5)中学生の部
- 中学生の部に関しては、第11条に記載されている通りのポイント制によって勝敗を決する。
- 投げ技、崩し技は一切ポイントにならない。また判定にも加味されないなお、ガードポジションは上と下が5分5分の体勢であり、相手をうまくコントロールできていた者が優勢と判断する。ガードポジションをキープしているのではなく、上のものを下から崩したり、技をかけたりしている場合は下の優勢とし、ガードを取り続けていることのできない場合はうえの優勢とする。細部は主審の判断によるものとする。
第11条 試合において認められる攻撃
- 有効な技
(1)投げ技 (2)崩し技 (3)押さえ込み (4)ガードポジション (5)スイープ等 - 極め技
(1)締め技 (2)関節技
※中学生の部では一切の極め技を禁止する
- 中学生の部では、投げ技、崩し技、押さえ込み、ガードポジションスイープに各1ポイントが与えられる。押さえ込みが膠着した時のみスタンドに戻し続行し、ガードポジションはしばらく続行、7ポイント先取又はポイント差により勝敗を決する。同点の場合は延長戦4分間でスタンドからの先取り1本勝負とする。
第12条 場外
- 場外の定義と進行
赤マット(畳)外側ラインを境に内側を場内、外側を場外とし、場外に体の半分以上が出た場合には試合をストップし中央で「場外反則」のコールの後に再開する。但し、立ち組技において技の流れでライン際の微妙なところでグラウンド状態になってしまった場合やグラウンド状態でのラインの外に出た場合には試合進行の妨げにならない場所までは続行し、試合進行の妨げになる場所まで来た時は、主審の判断で「動くな」もしくは「ドントムーブ」とのコールで選手の動きをストップし試合場内に「動くな」とコールされた状態のまま移動し「続行」のコールにより続行する。 - 場外反則
(1)組み技を嫌がって、故意に場外に出た場合
(2)グラウンド状態で故意に、試合場のマットの場外及び進行不可能な位置までエスケープした場合
○上記の行為を行なった場合には、場外反則がコールされる。試合時間内に、一本勝ちや反則による技有り等がない場合には、場外反則を3回以上行なった選手の負けとなる。5回で相手に技有り、7回で一本勝ちとなる。中学生の部の場合には相手に1ポイントが加算される。
第13条 反則行為
- (1)反則攻撃
- あらゆる打撃攻撃及び頭・顔・首から落とす行為(背中は良い)
- 裸体で行なう場合に、衣服を掴む行為
- 中学生の部で締め技や関節技等の極め技を行なう行為
- 3本以下の指を極める行為
- 噛み付き、目・鼻・耳・口・肛門等の粘膜部や急所に指を入れる行為、また、頭髪や鼻、耳を掴む行為
- (2)その他の反則行為
- 審判の指示に従わない行為
- 応援者のヤジ等の非道徳的な行為
- その他大会運営に支障をきたす行為
- 反則行為があった場合には、主審が1度目で「反則1」というようにコールし、3回で減点(相手に技有り)、4回で失格(相手に一本)となる。また、通念上悪質な反則が有った場合には1度目の反則で主審の判断により減点や失格にすることができる。
- 中学生の部において反則行為があった場合には、相手に1ポイントが加算される。悪質な反則等の場合には主審の判断により相手のポイントになる場合がある。